2010年03月14日

バイオエタノールの増産が熱帯雨林を破壊

バイオエタノール、バイオディーゼルの世界的な需要が急増しています。石化燃料である石油が底をつきかけ、原油価格が高騰しています。このため、バイオエタノールの割安感が増大しています。

中近東の油田では最近、水がたくさん出ているそうです。これは比重の関係で水は油の下、すなわち油田の底に沈殿しているのですが、その水が出だしたということは、本当に石油が底をつき始めたというしるしです。

さらに、バイオエタノールの優れている点は、原料となるサトウキビやトウモロコシが、成長過程で光合成を行うために二酸化炭素を吸収し、酸素を放出してくれるため、地球規模での二酸化炭素増加にならないという点です。

日米ではハイブリッド車がもてはやされていますが、欧州ではこれをまったくとりあわず、環境の決め手はディーゼル車と宣言しているのも、このあたりの事情が関係しているようです。ちなみに日本は石原東京都知事のディーゼル狩りのため、軽油を使うディーゼル車は片身のせまい思いをしています。

さて、ところがバイオエタノールがビジネスとして有望だということになると、サトウキビなどの作付面積が急激に拡大しています。当然のことでしょう。ブラジルは現在、年約1600万キロリットルを生産しています。このうち、輸出されているのが約250万キロリットル。これをブラジル政府は20年までに倍増する(05年比)と発表しました。

サトウキビの増産のためには、当然、作付面積を増やす必要があります。世界最大の熱帯サバンナ地帯のジャングルが焼き払われ、サトウキビ畑に転換されます。この地域は、16万種にも及ぶ動植物が生息する生物の宝庫なのです。アマゾン流域も開発が進むのは時間の問題です。

これは南米だけの問題ではありません。アジアでもバイオディーゼルの原料となるパーム油を採取するアブラヤシの作付を増やすため、熱帯雨林の伐採が進んでいます。

さらには、本来食料や家畜の飼料となるべきサトウキビやトウモロコシが燃料に回るため、飢えに苦しむ人があるのに車に穀物を食べさせるのか、という指摘もあります。現に油脂の値上げでさまざまな加工食品の値上げが始まりました。

ペットボトルの分別回収・再生で、かえってペットボトルの生産はうなぎのぼりです。回収し再生することが人々の意識を変え、免罪符を与えたかのようです。しかし、ペットボトルに再生されるのは全体の1%にすぎません。大半は焼却炉で他のゴミと再度混ぜ合わされ、燃やされているのが実態です。

まずは石化燃料の使用を減らしてこそのバイオエタノールへの置換でしょう。目的を見失い、プロセスが新たな目的となる、今回のバイオエタノールの取組みがそうならないよう見守る必要があります。
posted by ジオン at 09:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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